結果は案の定、いくつか「要精密検査」の項目が。血圧が少し高め、中性脂肪も基準値を超えていました。思わずため息が出そうになりましたが、すぐに「これは体からのメッセージだ」と気持ちを切り替えました。若い頃のように無理はできないけれど、まだまだ動ける体でいたい。そう強く思ったんです。
50代の体、数字が語る変化
50代になると、私のように健診で引っかかる人は本当に多いようです。周りの友人たちと話しても、高血圧や糖尿病予備軍の指摘を受けたという声を聞かない日はありません。厚生労働省の調査では、50代男性の約4人に1人がメタボリックシンドロームの診断基準を満たしていると聞けば、納得せざるを得ません。
私自身、以前は階段を駆け上がっても平気でしたが、最近は息が切れるのが早くなりました。回復力も落ちたと感じます。でも、この「要精密検査」という言葉は、決して悪いことばかりではありません。むしろ、立ち止まって自分の体と向き合う、良いきっかけになったと感じています。
ウェアラブルと山で知る健やかさ
健診の数字だけでは見えない「私の健やかさ」を知るために、私は数年前からGarmin Fenix 7というウェアラブルデバイスを身につけています。心拍数、睡眠の質、活動量、ストレスレベルなど、20種類以上のデータを毎日記録してくれる優れものです。
これを見ていると、健診結果と日々の生活がどうリンクしているか、よくわかります。例えば、中性脂肪の値が高いと指摘された時期は、やはり活動量が少なめで、睡眠の質も不安定でした。一方で、丹沢の山を歩いた日は、心拍数が適切に上がり、ぐっすり眠れていることがデータからも見て取れます。
| 健診項目 | ウェアラブルデータとの相関 | 私の現状 |
| :------- | :--------------------------- | :------- |
| 血圧 | 安静時心拍数、ストレスレベル | やや高め |
| 中性脂肪 | 活動量、睡眠の質 | 基準値超 |
| 血糖値 | 活動量、食事後の心拍変動 | 正常 |
週に150分の中強度運動、例えば速歩や登山を継続すると、心血管疾患のリスクが約20%も減ると言われています。数字で効果が可視化されると、モチベーションも維持しやすいものです。
「登山はハードルが高い」は誤解
「登山なんて、体力がないと無理でしょう?」よくそう言われます。確かに、北アルプスのような高山はそれなりの準備が必要ですが、標高500m以下の低山ハイクなら、特別な体力トレーニングなしで気軽に始められます。
私は丹沢の山々に魅せられ、月に2〜3回ほど低山を歩いています。最初は塔ノ岳の表尾根を日帰りで登っただけで筋肉痛になりましたが、最近では鍋割山や大山といった山々を、休憩を挟みながらゆっくりと自分のペースで楽しめるようになりました。山頂で食べるおにぎりの美味しさ、鳥のさえずり、風の匂い。これらはウェアラブルデバイスでは測れない、心と体が満たされる感覚です。
ちなみに、先日、近所のスーパーで山菜を見かけました。季節の移ろいを感じる瞬間です。余談ですが、あの山菜が採れる場所って、どんな山なんだろうと、ふと好奇心が湧きました。
登山は骨密度を年間約1%向上させる効果があるという研究結果もありますし、50代から運動習慣を始めることで認知症発症リスクを最大30%抑制できる可能性も示唆されています。安全に楽しむためには、日本山岳ガイド協会認定ガイドのツアーを利用するのも良いでしょう。費用は1日あたり1.5万円からですが、知識と経験豊富なガイドがいれば安心して、より深く山を楽しめます。
健診と山がくれた「私らしい健やかさ」
健診の数字は、私にとって単なる健康状態の通知ではなく、自分の体と向き合い、これからの人生をどう生きるかという問いかけでした。山歩きを通じて、私は「健やかさ」が単に病気の有無だけでなく、心と体のバランス、そして精神的な充足感であることを実感しています。
体力維持は食事と運動だけではありません。山で出会う人との会話、自然の中で心を解放する時間。これらもまた、健やかさを保つ上で欠かせない要素だと気づかされました。
50代からの体づくりは、若い頃の自分を取り戻すことではありません。年齢を重ねた自分の体と上手に付き合い、新しい楽しみを見つける旅です。あなたも、自分だけの「健やかさ」を見つける旅に出てみませんか。きっと、新しい自分と出会えるはずです。