膝の悲鳴が教えてくれたこと

こないだ八ヶ岳の赤岳から行者小屋へ下りていた時のことや。20代の頃ならなんてことない道やったのに、今回はどうしても足が前に出ん。テント泊の荷物が15kgを超えていたせいか、右膝が笑うどころか、完全に悲鳴を上げていてな。

結局、以前の倍近い時間をかけてようやく下山できた。情けないというか、これが現実かと突きつけられた気分や。筋肉は嘘をつかへんからな。50代を過ぎると筋肉量は毎年減っていく。体重65kgの私が12kgのザックを背負って急斜面を下れば、膝には瞬間的に300kg近い荷重がかかる。これじゃあ悲鳴も上げるわな。

75歳まで稜線に立つために

「重厚な装備こそ安全」なんて若い頃は信じ込んできたけど、疲労で集中力が切れたら元も子もない。軽量化はロマンやなくて、75歳まで稜線に立つための現実的な生存へのアプローチなんやと腹を括ったで。

最近、ベランダで昔のスモーカーを引っ張り出して、チーズとベーコンを燻製にしたんや。煙に誘われて起きてきた娘が「めっちゃ美味しい!」と笑ってくれてな。あんな温かい時間をまた持ちたいからこそ、山でも無理はしたくない。死ぬまで登り続けるために、装備を根本から見直すことにしたんや。

数字で見える「不要なもの」

何から手をつけるか悩む暇があるなら、まずはビッグ3(ザック・シュラフ・テント)を叩くのが近道や。とりあえず全装備をスプレッドシートに放り込んでみたんやけど、これが面白い。

項目は「アイテム名・重量・価格・グラム単価」にした。特にグラム単価で並べ替えると、どこから削ればコスパが良いか一目瞭然や。霧が晴れるような感覚があるわ。今までどれだけ不要なものを持っていたか、数字が正直に教えてくれた。

道具との付き合い方を変える

UL装備はすぐ壊れるなんて声もあるけど、それは誤解やと思う。最新のDCF素材なんかは引張強度がナイロンの1.5倍もあるし、扱い方さえ分かっていれば10年以上だって付き合える。毎年買い替える安価な重装備より、結局は安上がりなんや。

あ、そういえば関係ないけど、最近スーパーで見かけた旬の野菜がやたらと美味そうでな。季節の移ろいを感じながら、ああだこうだと選ぶ時間はなんとも言えん贅沢やと思う。山行の準備も、それと同じで楽しみの一つやろ?

秋の紅葉へ向けた一歩

まずはこのシートを埋めて、自分のベースウェイトの現在地を確定させる。全部一気に替える必要はない。まずはテントだけ、といった段階的なアプローチでええんや。

今シーズンの目標は、このシートを見ながら、秋の紅葉シーズンに難ルートを一つ、今の自分の体力に合わせて歩き切ること。膝をいたわり、少しでも長く山にいたいという、ただそれだけのことや。さて、今夜はゆっくりコーヒーでも淹れながら、リストの続きを埋めてみるとするわ。

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