UL装備、遺言の書き方

UL装備、遺言の書き方

最近、押し入れの奥から古いザックが出てきてな。懐かしさもあって手に取ったんやけど、なんやかんやと思い出の品を詰め込みすぎて、持ち上げるのもやっとやったわ。

山に登るたび、「あれも必要、これも念のため」って荷物を増やして、結局自分の首を絞めるようなこと、よくあるやろ?人生もこれと一緒なんやないかな、とふと思ったんや。

湿った風と、バックパックの重み

岩場を登ってる時の、あのザックの摩擦音。ザックが背中で暴れると、自分の中心まで揺さぶられるような感覚がある。でも、ULのギアを揃えて無心でパッキングしとるときは、そんな雑音も消えていくんや。

最近、ベランダで昔のスモーカーを引っ張り出して、チーズとベーコンの燻製を作ったんや。煙の匂いに誘われて娘が起きてきて、「めっちゃ美味しい!」って笑ってくれた。あの時の会話の軽やかさといったらなかったな。余計なものを削ぎ落とせば、本当に大切な時間だけが残るんやということを、その時しみじみ感じたわ。

最後の一歩で、何を背負うか

人生という長い長いトレッキングを続けてると、思い出の品とか、守りたかったプライドとか、いろんな荷物がどんどん増えていく。でも、いつか来る「最終目的地」を見据えたとき、本当にバックパックに入れていくべきはなんやろうか。

遺言っていうと重苦しいけど、要は「人生最後のパッキング」や。不要な執着を一つひとつ捨てていくのは、正直苦い作業やで。でも、ULの思想通り、本質以外は持たんと決めてしまえば、驚くほど心が軽くなるんや。

削ぎ落とされた言葉の余韻

山頂でふと見下ろす景色は、いつも余計な情報を全部吹き飛ばしてくれる。あそこで吐き出す言葉こそが、きっと自分の真実なんやろな。

あれこれと長く書き連ねるよりも、魂の根っこにある願いを、極限まで削ぎ落とした短い言葉にする。それが受け取り手にとっても、何より強い余韻を残すはずやと確信しとるんや。あ、そうそう、余談やけど、最近近所のスーパーで見かけた季節外れの柿が妙に美味そうで、結局買い込んでしまったんよ。全然関係ない話やけどな。

夜明けの稜線、身軽な足取り

ようやく夜が明けて、稜線に冷たい朝日が差し込んできたとき、ふっとザックが軽く感じる瞬間がある。きっと、心の中の整理が終わったんやろうな。

100年後の遺言なんて、デジタルデータに頼るんやろか。いや、もしかしたらもっとシンプルに、特定の記憶を刻んだ小さな石ころ一つ残す、なんてことになっとるかもしれんな。

とにかく、今は目の前の道を、ただ身軽に歩いていきたい。次の旅の計画、もう頭の中で始まっとるで。

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