最近、天神橋筋商店街をぶらぶらしてたら、ええ感じの立ち飲み屋を見つけてな。ついフラッと入ってもうたわ。ビール一杯ひっかけて、さあ会計って時に焦ったんや。財布に小銭がほとんど入ってへん。PayPayとかd払いも使えん店で、「すんません、現金が…」って言うたら、気のええおばちゃんが「ええよええよ、また今度まとめてで!」って笑ってくれたんやけど、情けないやら申し訳ないやらで、顔から火ぃ出るかと思ったわ。

家に帰って妻にその話をしたら、「もう、早よPayPayくらい入れたらええのに。いつまで現金にこだわるん?」って、また小言や。ワイもそう思う時もあるんやけどな、なんかこう、大阪の商店街って「現金でなんぼ」みたいな、独特の人間味があるやろ?それがデジタル決済になったら、味気ないもんになるんちゃうか、って漠然と思うんや。

デジタル決済は「人間味」を奪う悪者なんか?

ニュース見たら、大阪市内の個人経営の飲食店で、この1年で約4割もの店がデジタル決済を導入したらしいで。特にインバウンドのお客さんが増えて、導入せざるを得ん状況もあるんやろな。そりゃ、外国の人はみんなカードとかスマホで支払いするもんな。

天神橋筋商店街の「たこ焼き みっちゃん」の佐藤健太さんって店主も、PayPay入れたら外国人観光客の売上が導入前の2倍になったって言うてたわ。そりゃ商売やから嬉しいやろ。でもな、常連さんと「最近どない?」とか「たこ焼き焼くの、今日えらい早いやん!」みたいな、たわいもない会話が5分くらい短くなった気がするって、ちょっと寂しそうにしてはったんや。

大阪商工会議所の調査でも、デジタル決済導入した店の約6割が「レジ締め時間が短くなった」ってメリットを挙げる一方で、約2割は「客とのコミュニケーションが減った」って懸念しとるんやて。やっぱり、ワイみたいに感じてる人は少なくないんやな。

# 会計楽になったら、もっと話せるんちゃうか?

ここでちょっと、ワイの考えとる「矛盾」の話や。
確かに、会計がスムーズになったら、一見、会話は減るように思えるわな。でもな、逆のケースもあるんやで。梅田にある知り合いの立ち飲み屋の店主は、デジタル決済入れたらピーク時の会計が平均1分半も短縮されて、回転率が15%も上がったって喜んでたわ。

「レジ打ちに時間取られへん分、お客さんの顔見て『いつもおおきに!』って言えるようになったし、おすすめの串カツの話もじっくりできるようになったんや」って言うとった。これって、会計業務の負担が減ったことで、店主が本当にしたい「人間味」のある接客に集中できる時間が増えた、ってことちゃうか?

一方で、難波の「純喫茶アメリカン」みたいに、あえて現金オンリーを貫いて「アナログ体験」を求める客を月に100人以上も集めて、SNSで話題になっとる店もある。結局、デジタルかアナログか、って二択の話やなくて、店がどういう「人間味」を客に提供したいか、ってことなんやろな。

「人間味」は形を変えて生き残るんやで?歴史が教える商いの変遷

「人間味」が失われるって話は、実は昔からあったんちゃうかな、ってワイは思うんや。
考えてみい、昔は手書きの帳簿やったのが、レジスターになった時も、きっと「無機質になった」とか「人情がなくなった」って言うた人がおったはずや。電話が普及して、わざわざ店まで行かなくても注文できるようになった時も、同じような声があったんちゃうか?

大阪の商人は、古くから「効率」と「人情」をうまいこと両立させてきた歴史があるんやで。新しいもんを取り入れて商売を繁盛させつつ、お客さんとの信頼関係は絶対に手放さんかった。それは大阪の商売のDNAみたいなもんや。

デジタル決済も、結局は道具なんや。この道具をどう使うかで、「人間味」の形も変わっていくんやろな。会計がスムーズになって生まれた「ゆとり」を、お客さんとの世間話に使うもよし、新しいメニュー開発に使うもよし。大事なのは、その「ゆとり」をどう「人間味」に繋げるか、やと思うで。

そうそう、全然関係ない話やけど、最近うちの孫がタブレットで絵を描くのに夢中やねん。ワイが子供の頃は、紙とクレヨンやったのに、時代はほんまに変わるもんやな。でも、絵を描く楽しさとか、出来上がった時の達成感は、きっと昔も今も変わらんのやろな。

ほな、これからの大阪の店と「人間味」、どう付き合っていくねん?

結局のところ、これからの大阪の商売は、デジタルとアナログを賢く使い分けることが肝心なんちゃうか。

店主側は、デジタル決済で業務を効率化して、生まれた時間で常連さんに「いつもありがとうな!」って一声かけたり、ちょっとしたサービスをプラスしたり。そうやって、より質の高い「人間味」のあるコミュニケーションに繋げるんや。導入費用や手数料の心配もあるやろうけど、各社のプランをしっかり比較して、自分の店の規模や客層に合ったもんを選ぶのがええで。

お客さん側も、デジタル決済でサッと支払いしつつも、店主と世間話したり、おすすめ聞いたり、積極的に交流する気持ちを忘れんといてほしいな。それが、大阪の店に残る「人間味」を育てることにも繋がるんや。

「人間味」って、目に見えるもんやないから、形は時代と共に変わるかもしれん。でも、大阪人の心の中に染み付いた、人との温かい繋がりを求める気持ちは、どんな時代になっても残り続けるはずや。

あんたにとっての「人間味」って、どんなんやろな?
ワイは、あの立ち飲み屋のおばちゃんの「また今度でええよ!」っていう笑顔や、たこ焼き屋の佐藤さんが「会話が減った」って寂しそうに言うてた、あの気持ちやと思うんや。

さあ、このデジタル化の波を、大阪らしい「粋」に変えていけるか。これからが楽しみやで。