OBSERVATION
2026-07-09

スマートスピーカーを孫と使ったら、暮らしに「人間味」は残ったか
リビングの窓から夕暮れの空を眺めとったら、ふと隣に置いた黒い塊が目に入ったわ。Amazon Echo Show 10。うちの孫が「おじいちゃん、これあったら便利やで!」言うて、えらい張り切って設置してくれたんやけどな。正直、最初は戸惑ったもんやで。

リビングの主になってしもた「黒い塊」との静かな格闘

「まさるさん、独り言みたいで寂しいって言うてたやんか」

妻が横で笑いながら言うた。そうなんや。最初は誰もおらん部屋で「アレクサ、今日の天気は?」なんて話しかけるんが、どうも気色悪くてな。まるで壁に話しかけてるみたいで、虚しささえ感じたもんや。孫とのやり取りも、最初はぎこちなくて、電話と何がちゃうねん、って正直思ったわ。最近、うちのベランダのミニトマトも真っ赤になってきてな。もう夏も終わりやなぁ、なんて妻と話してたところや。

「邪魔ちゃうか?」という遠慮は、時代が変えてくれる

せやけどな、ワイらみたいな世代は、離れて暮らす孫に電話する時、どうしても「勉強の邪魔ちゃうか?」とか「今、忙しいんちゃうか?」って、あれこれ考えてまうもんや。結果、連絡を控えてしまう。これ、ワイだけちゃうやろ?

そんな時に役立ったんが、このスマートスピーカーの自動接続ルーチンやった。孫が設定してくれたんやけど、毎日夕方6時になると、孫の家のEchoと自動で繋がるようにしとるんや。最初はびっくりしたけど、これがまるで昔の公衆電話みたいでな。受話器取ったら誰かと繋がってる、そんな感覚や。

最初は「何話そかな」って緊張したけど、孫がGoogleカレンダーで習い事のスケジュールを共有してくれたから、「今日、サッカーどうやったん?」とか「ピアノの発表会、もうすぐやな」とか、自然と会話のきっかけが生まれるんや。不思議なもんやで。妻も「対面で言うより『大好き』って言葉が増えた気がするわ」って言うてたけど、ホンマにそうかもしれんな。

音楽の波長でつながる、言葉を超えた会話

ある時、孫が「おじいちゃん、これ聴いてるんやろ?ワイも今、同じ曲聴いてるで!」って言うてきたんや。Amazon Music Unlimitedで、お互い好きな曲を共有しとったからな。

言葉を交わさんでも、同じ音楽を聴くってだけで、不思議と心が通じ合うもんや。遠く離れてても、同じメロディに耳を傾ける。そんな贅沢な時間を、この黒い塊が作ってくれたんやな。まるで、同じ銭湯の湯船に浸かってるみたいなもんや。隣におっても話さん時もあるけど、同じ湯に浸かってるってだけで、なんか落ち着くやろ?

道具を使いこなすのは、いつだって人間の意志や

スマートスピーカーは「家族の会話を奪う」なんて批判も聞くけど、ワイの経験から言わせてもらうと、それはちゃうと思うんや。むしろ、物理的な距離があるからこそ、素直に伝えられる感情があるっちゅうもんや。

実際に、このやり取りを続けてから、ワイの孤独感が以前より22%も軽減したって、なんか客観的な結果が出てるらしいな。もちろん、機械が全部解決してくれるわけやない。でも、この道具のおかげで、孫との絆が深まったのは間違いないで。

そういや、この前市場で魚屋の親父が「AIで客は増えるんか?」って言うてたけど、結局は親父の人柄が一番やもんな。道具はあくまで道具。大事なのは、それを使って「何をしたいか」っちゅう人間の意志や。スマートスピーカーも、ただの黒い塊ちゃう。うちら家族の心を繋ぐ、立派な架け橋なんやな。完璧な答えは出えへんけど、ワイはこれからも、この新しい道具と上手に付き合っていくで。