脳の負荷を紙とデジで切る

ポケットの中で鳴り続ける小悪魔の正体

さっき、いつもの喫茶店で冷めかけたコーヒーをすすりながら、スマホの画面を眺めてたんや。画面の中では、誰かのつぶやきやら、ニュースの断片やらが、絶え間なく流れ続けてる。

でもな、ふと気づいたんよ。ポケットの中でスマホが震えるたびに、私の思考はそこでプツリと途切れてるってことに。何かを考えようとしても、また別の何かが割り込んでくる。店内の古い換気扇が回る油の匂いと、焙煎されたコーヒーの香りが混ざった場所で、自分の中にあったはずの考えが、指の隙間から砂がこぼれるように消えていくんや。ほんま、スマホっていうのは、こっちの余裕を削り取る小悪魔みたいなもんやわ。

ノートは脳の掃き溜めやない、港や

結局、このモヤモヤした頭をどうにかせんとあかんと思って、カバンからノートを引っ張り出した。デジタルには情報のゴミみたいなものまで全部投げ込んでるけど、紙のノートは自分にとって「港」みたいなもんやと思う。

紙にペンを走らせると、独特の摩擦音が聞こえる。このアナログな遅さが、逆に心地いいんよ。デジタルで集めた速すぎる情報を、一旦ここで停泊させる。字を書くという、非効率で時間のかかる作業を通してこそ、頭の中に散らばっていた雑多な欠片が、自分なりの形にまとまっていく感覚があるんや。デジタルが「情報を集める狩り」なら、紙は「それを料理して自分の一部にする時間」かもしれへんな。

境界線を引くのが、おっちゃんの流儀

デジタルの波に呑まれないために、最近は自分の中で「ここからは聖域」っていう線を引くようにしてる。家で家族と過ごすときや、こうやって自分の考えを整理したいときは、意図的にデバイスとの距離を置くんよ。

全部をデジタルに任せようとするから、しんどくなるんやと思う。紙に自分の手で書いた言葉だけが、不思議と自分の中に深く残る気がするわ。どこまでを外の道具に任せて、どこからを自分の内側に守るのか。その境界線を決めることこそが、この情報の嵐の中を賢く渡り歩くための、自分なりの立ち回り方なんやろうね。

明日もまた、街の雑音は続くけれど

窓の外を見れば、相変わらず忙しそうに人が歩いてる。明日もきっと、今日と同じように街は騒がしく、ポケットの中の小悪魔は鳴り続けるんやろう。それは避けようがない現実や。

せやけど、私はここでペンを置く。書きなぐったノートを閉じる。この動作ひとつで、自分自身の思考の支配権をちょっとだけ取り戻せた気がするから。派手な解決策やないけれど、こういうささやかな反逆を繰り返しながら、自分の暮らしを守っていくしかないんよね。さあ、そろそろ店を出て、家族の待つ家へ帰るとするか。

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