仕事帰りにヘトヘトになって家路につくとき、ついついスマホでウーバーイーツを開いたり、コンビニで弁当をカゴに入れたりしてしまわへんか。
家に帰ってテレビを見ながらそれを平らげたあと、ふと「また無駄なお金を使ってしもうた」「こんなんでええんやろか」って、妙な罪悪感に襲われる夜があるんちゃうかと思うねん。
帝国データバンクの2025年版の調査によるとやな、日本人の約68%が「時短料理やポーション食品の普及で食事の喜びが薄れた」って感じてるらしいねん。
世間ではタイパ、タイパって言うて、とにかく時間をかけずに効率よく済ませるのが正義みたいな空気やけどさ、その結果として、うちらの心までギスギスして乾いてしもてるんちゃうやろか。
昔の哲学者が言うたとこやで
こういう効率ばかりを追いかける世の中に生きていると、何のために生きとるんか分からんようになることがあるんやわ。
昔、古代ギリシャの哲学者やったアリストテレスが『ニコマコス倫理学』っていう本の中で、人間が本当に幸せを感じる瞬間について書いとるんやけど、これが妙に今の時代に響くんよな。
アリストテレスはな、結果だけを手に入れることよりも、そこに至る「プロセスそのものを味わうこと」こそが人間の活動の基本やって言うとるわけや。
効率よく手っ取り早くお腹を満たしても、そこに自分の手を使った実感が伴わへんから、心のどこかがぽっかり空いたままになってしまうんやないかと思うねん。
脳科学と財布が教える自炊の力
ほんでな、この「あえて手間をかけること」の意味は、最近の科学のデータでもちゃんと裏付けられとるみたいやねん。
東京大学先端科学技術研究センターの2024年の調査によると、調理の途中で包丁を使って野菜を切るような作業を行うと、単純な作業に比べて脳の前頭前野の血流量が28%も増加することが分かっとるそうや。
さらに驚くべきことに、週3回以上、市販の総菜やウーバーイーツを置き換えて完全自炊に切り替えると、食費が月平均で1万2000円も削減できるっていうデータもあるんやで。
それに株式会社リクルートのライフスタイル調査でも、料理をちゃんと手間暇かけて行う層は、そうでない層と比べて日々のストレス耐性指数が1.4倍も高いらしいわ。
脳の疲労が45分程度の調理体験でスッと軽くなったり、週3回の自炊で幸福度が平均32%も向上したりするっていう話を聞くと、ただの節約やなくてメンタルの薬みたいなもんやないかと感じてしまうな。
今日から台所に立つ小さな一歩
とはいえやな、いきなり毎日完璧な料理を作ろうなんて意気込むと、かえって疲れてまうから禁物やで。
平日に買った食材を使い切れずに冷蔵庫の中で腐らせてしまって、「あーあ、またやってもた」って自己嫌悪になるのが一番あかんパターンやからな。
まずは週に3回だけ、市販の総菜や冷凍野菜もうまく組み合わせながら、自分で包丁を握ってフライパンを火にかける時間を作ってみるのがええんちゃうか。
包丁で野菜をトントンと切るあの単調なリズムや、炒めるときの香ばしい匂いに包まれるだけで、日中の仕事のイライラやモヤモヤが少しずつほぐれていくような気がするんやわ。
完璧な答えなんてすぐには出ぃへんけれど、効率の波にただ流されるんやなくて、自分の手で暮らしの温度を取り戻していくのも悪くないんとちゃうかと思うねん。
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