わかる。
---
カレンダーが誰かの予定で埋まる
スマホのカレンダーを開くと、ほぼ全部が誰かのための予定だ。
上の子の習い事。下の子の健診。夫の出張の日程(夕飯どうするか確認のために書いてある)。PTAの集まり。区の資源ゴミの日。
「落ち着いたら行こう」と思い続けていた美術館の特別展は、とっくに会期が終わっていた。
自分の名前で何かを予約したのが、いつだったか。ほんとに思い出せない。美容院はかろうじて行っているけど、あれは「清潔にしておく義務」みたいな感覚で、自分のためとは少し違う気がしている。
その違い、という感覚すら、最近は鈍くなっていた。
---
衝動で押した、あの夜
家族が寝静まってから、台所でお茶を飲んでいた。
特に何かしたいことがあったわけじゃない。スマホをぼんやりスクロールしていたら、ホテルのデイユースプランの広告が流れてきた。個室。昼間の数時間だけ使えるプラン。
気づいたら検索していた。そのまま日程を選んでいた。
「こんなお金使っていいのかな」
一瞬止まった。子どもの習い事の月謝と比べてしまった。夫に報告するかどうか、頭の端でちらっと考えた。
でも、押した。
押してから、しばらく画面を見つめていた。「確定しました」の文字。台所が静かだった。夜中の1時前だったと思う。
「やってしまった」と思った。でも、全然後悔じゃなかった。なんというか。
---
確認メール、何度も開く
翌朝、メールが来ていた。
予約番号。利用日時。チェックイン方法。キャンセルポリシー。一度読んだら十分な内容だ。
なのにまた開く。
昼ご飯を作りながら、洗濯物を取り込みながら、迎えに行く前の車の中で。同じ文面を何度も読んでいる。
たぶん六回くらい開いた。
不安で確認しているわけじゃない。むしろ逆で、開くたびに、まだ来ていない未来の自分の姿がちらっと見える気がする。その部屋に一人でいる私。誰も呼んでいない、誰にも頼まれていない時間に、ただいる私。
それが確かにそこにある、と確かめたくて開いているんだと思う。
余談だけど、上の子が最近急に「好きな教科は体育だけ」と言い出して、何があったのかとずっと気になっていた。全然関係ない話なんだけど。確認メールを開きすぎて我に返ったとき、なぜかそっちのことを落ち着いて考える余裕が出てきた気がした。自分のことをちゃんと思えると、他のことも少し違って見えるのかもしれない。まあ、よくわからないけど。
---
当日より予約した夜が輝く
思い返すと、前もそうだった。
コロナ前、家族で旅行に行ったとき。当日の記憶はほとんどぼんやりしている。移動が疲れたとか、どこかで食べたものがいまひとつだったとか、断片しか残っていない。
でも、ホテルを予約した夜のことは覚えている。夫が先に寝て、一人でスマホを見ながら「ここの朝食が良さそう」とか調べていた夜。あの時間の方が、ずっと満たされていた。
旅行の楽しさって、もしかして行く前の夜にほとんど終わっているんじゃないか、と半分冗談で思っていた。でも今は、もう冗談でもない気がしている。
何かを予約するって、未来の自分に「あなたはそこにいますよ」と知らせる行為なのかもしれない。そのメールを何度も開くのは、その事実を何度も確かめているだけで、全然おかしくないと思う。
次は何を予約しようかな、とカレンダーを開いたら、来月の空白が目に入った。誰の予定でもない、まっさらな日曜日。
なんか、いい。
---
皆さんも確認メールって、何度も開いてしまいますか?それたぶん普通のことだと私は思う。というか、そういう人の方が、日常の中でちゃんと自分のことを手放していないんじゃないかなって。最近はそう思っている。
🛒 おすすめ商品
- トラベルポーチ 吊り下げ 洗面用具 旅行 ポーチ 洗面 吊り下げ 取り外し...
- トラベルポーチ 吊り下げ 旅行 ポーチ 大容量 薄い 可愛い 防水 おしゃ...
- 全店価格◎ トラベルポーチ 吊り下げ 旅行 レディース 便利グッズ ポーチ...
- トラベルポーチ セット おしゃれ 洗える 旅行用ポーチ トラベル パッキン...
- \マラソンP5倍/ トラベルポーチ 圧縮 YKK セット 圧縮ポーチ 圧縮...