土曜の朝、誰にも予定を合わせず上野駅を降りた。結論から言うと、上野は一人客を歓迎する装備が異様に整っている街やった。
刀剣一本勝負、1時間で去る博物館
東京国立博物館の本館観覧料は1000円。全部見ようとすると3時間コースになって疲れるだけなので、今回は刀剣コーナーだけに絞って1時間で切り上げた。仏像も見たかったが、欲張ると記憶が薄まるので、次回は仏像だけと決めておく方がええ。
刃文の焼き入れ痕を眺めながら、これがエンジニア的な集中力の使い方やと気づいた。全展示を消化するのは仕事の「タスク全部見」と同じで、結局どれも印象に残らない。1テーマに絞る方が満足度は高い。
アメ横は「買わずに冷やかす」が正解
アメ横のガード下で型落ちイヤホンやカメラを物色するのは、世間では「掘り出し物探し」と言われがちやけど、これには反論しておきたい。去年、同じガード下で19800円の型落ちワイヤレスイヤホンを衝動買いしたら、1年でバッテリーが半日も持たなくなった。型落ちには型落ちなりの理由があるんよ。
だから今回は財布を開かず、値札だけ見て回った。エンジニアの目で見ると「型番が古い=保証もスペックも先細り」なのは明白で、冷やかすだけの方が結果的に自腹を守れる。これは実際に痛い目を見た上での判断や。
ジャズ喫茶でスマホを手放す1時間
上野広小路裏の老舗ジャズ喫茶に入り、コーヒー800円を頼んでスマホを鞄の奥にしまった。1時間、通知もSlackも見ない時間を強制的に作る。これが単身赴任生活で一番贅沢な自己投資やと思う。
情報を遮断すると、レコードの針音とスピーカーのノイズだけが耳に残る。仕事中は常に3つくらいタブを開いている自分にとって、1つの音だけに集中する1時間は思った以上に頭がスッキリした。
会話ゼロで完結する一人もつ焼き
夕方、アメ横の「肉の大山」で立ち飲みしながらもつ焼きを10本とホッピーを1杯。会計は2500円くらいで、店員との会話は注文と会計の一言二言だけ。これで十分成立するのが、一人客に優しい店の証拠や。
既婚者パーティーのような「刺激」を求める性格ならここでは物足りないやろうけど、俺には会話なしで完結する外食の方が性に合ってる。無理に誰かと予定を合わせる労力を考えたら、これが一番コスパのええ夜の過ごし方やと思う。
不忍池2kmが山行の予行演習になる
翌朝、不忍池の外周を早朝ランニングで一周した。距離は約2km、タイムは14分ほど。上野公園の階段ではカーフレイズを20回×3セット組み込んで、京都出張前の足慣らしにした。
数字だけ見ると大した運動量ではないが、単身赴任で運動不足になりがちな身には十分な体力データになる。上野を歩くだけの一日でも、博物館から動物園、アメ横まで移動すると歩数は優に1万歩を超えていた。これはもう立派な「街トレイル」の記録や。
パンダは分析せず「かわいい」で終わる
上野動物園の入園料は600円。パンダ舎の前でシャンシャンの子どもたちを15分眺めたが、この時間だけは何も分析しなかった。仕事柄すぐ「なぜ人気なのか」と考えたくなる癖があるけど、ここでは「かわいい」の一言で止めておく。
分析しない時間を意図的に作るのも、実は頭の休め方としては合理的なんよね。
まとめ:上野は「一人でいい」を肯定してくれる街
博物館も、アメ横も、ジャズ喫茶も、もつ焼きも、誰かと群れる必要が一切ない。渋谷や代官山が「見せる自分磨き」の街なら、上野は「見せない自分時間」の街や。
次の休みも、不忍池を走って刀剣を1時間だけ眺めて、アメ横で油を売って、肉の大山で締める。それだけで、性格的にすべきことは全部達成できる。まずはこのルートの中から、財布に優しい「刀剣1時間鑑賞」だけでも試してみてほしい。
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