先週の大倉尾根と、足慣らしの上野
先週末、いつも通り大倉尾根を歩いてきた。標高差およそ1200m、距離7km弱、上りのコースタイムは休憩込みで3時間半。15年前は2時間台で登れとったのに、今は花立山荘あたりで一回腰を下ろさな膝がもたへん。まあそれはそれで受け入れとる。
問題は下山後の月曜火曜、膝がまだ笑っとる状態で「街でも歩ける体か」を試したなったことなんやわ。山と平地は使う筋肉の角度が全然違う。せやから今回は、大倉尾根の翌々日にあえて上野を単独行動の"検証コース"に選んだ。一人で黙々と動く街として、上野は登山と相性がええんやわ。
不忍池の2kmで、心拍計が教えてくれたこと
朝6時、不忍池の外周およそ2kmを軽く走った。ガーミンの心拍計を見ながら、平均で128bpmくらい。大倉尾根の上りやと同じ強度で160近くまで跳ね上がるから、「平地なんて準備運動やろ」と侮っとったら痛い目に遭う。
平地ランは着地の衝撃が単調に同じ関節にしか来ぇへんから、実は膝への攻撃角度が山とはまるで違う。「登山できるやつは平地なんか楽勝」いう思い込みは、正直半分ウソやで。下りで膝笑わせる筋肉と、平地でリズム良く走る筋肉は別モンなんや。ここを混同してケガするおっちゃん、実際に山仲間に一人おる。
刀剣一本に絞る、いう決め方
そのあと東京国立博物館へ。展示、全部見ようとすると2時間かけても消化不良で終わる。せやから今回は刀剣コーナーだけに絞って1時間、じっくり見た。刃文の揺らぎとか、山道の岩の模様を見る目とそう変わらへん集中の仕方なんやわ。全部見て何も覚えてへんより、一点だけ覚えて帰るほうがよっぽど身になる。
腹ごなしにアメ横のガード下も冷やかしてきた。型落ちのGPSウォッチが1万円で出とったけど、バッテリー保証もアフターサービスも怪しいから見送り。山で使う機材は、安さより「壊れた時に誰が直してくれるか」で選ぶのがおっちゃんの流儀やで。ここは自腹で何個も失敗してきたから断言できる。
その後、上野のジャズ喫茶に1時間だけ座った。スマホは鞄の底に沈めて、レコードの音だけ聞く。実際にやってみると、最初の15分はソワソワするけど、残り45分は驚くほど頭が静かになる。これは自腹で試す価値ありやで。値段以上の効果がある。
会話なしの一人焼き鳥で締める
締めはアメ横近くの立ち呑み系もつ焼き屋。会計3000円弱、注文以外の会話はゼロ。誰かと群れて盛り上がる外食もええけど、黙って串を焼く音だけ聞きながら食う飯も、それはそれでちゃんと満足感がある。丹沢の山頂で一人おにぎり食う感覚に近いんやわ。
大倉尾根も上野も、結局「一人で自分のペースを守り切る」練習の場やと思う。仲間とワイワイやる山行も好きやけど、月に一回くらいはこうやって誰とも喋らんと一日を終える日があってもええんちゃうかな。あんたなら、たまの休みに"一人で完結する街"、どこを選ぶ?
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