
55歳の秋、UL装備の記録
ザックが教えてくれた膝の軋み
昔は「何が起きても大丈夫なように」と、使わんかもしれない予備のギアまでザックに放り込んどった。それが山のベテランってもんやと勘違いしとったんかもしれんな。でも、秋の低山を歩いていても、結局使わん道具が半分以上あることに気づいたんや。その重さは、いわば過去の自分への執着やったんかもしれん。 物理的な重みだけやなくて、精神的にも自分で自分を縛り付けとったんやね。
焚き火の傍らで捨てる過去のプライド
先日、山頂で小さな焚き火を囲みながら、長年使ってきたギアリストを整理してみたんや。持っていくものを半分に削るっていうのは、単なる軽量化やなくて、自分の中にあった「これがないと不安だ」っていう思い込みを一つずつ手放す作業やった。高いギアが安心をくれると信じてたけど、実は身軽になることこそが一番の安全装置なんやと気づいた。焚き火の火が小さくなっていくのと一緒に、今まで抱え込んでいた余計なプライドも少しずつ消えていく気がしたよ。
秋の冷気に溶け込む豊かさ
軽量化したザックを背負って歩くと、足運びが嘘みたいに軽い。不思議なもんやな、荷物が減るだけで、周りの景色が違って見えるんよ。秋の低山の澄んだ空気、足元のカサカサという落ち葉の音、風の匂い。今まで「移動の手段」として登っていた山が、急に身体の一部になったような感覚や。 何もないことの豊かさ、と言えば大げさやろうか。でも、余計なものを削ぎ落とした分だけ、自然の微細な変化に深く入り込めるようになった気がするわ。
身軽な足取りでまだ見ぬ高みへ
この年になって、体力が衰えることは決して恥ずかしいことやない。むしろ、それを認めて「いかに軽やかに、自分の心身に正直に山と向き合うか」を考えるのは、新しい冒険の始まりやと思うんや。年齢を重ねることは、何かを失うことやなくて、削ぎ落として本質に向かうための儀式なのかもしれんな。
私もまだまだ、試してみたいルートや見たこともない景色がたくさんある。皆さんは、自分の「重荷」を少し下ろして、どこへ行ってみたいと思いますか?次の週末、思い切ってリュックの中身を一つ減らしてみることから、新しい山行が始まるかもしれませんよ。
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