50代になって、体力も筋力も若い頃のようにはいかないと実感する日々です。健診のたびに、血圧やコレステロールの数値が気になるのも、この年代の現実ですね。昔はもっと無理ができたのに、とつい比べてしまう自分もいます。根性論だけではどうにもならない、という限界を感じていました。
僕のランニングを変えた“心の持ち方”
そんな時、会社の先輩が教えてくれたのが、意外にも「ストア哲学」でした。正直、最初は哲学なんて難しそう、と身構えたものです。しかし、マルクス・アウレリウスの『自省録』を読み始めたら、ランニング中の苦悩にそのまま当てはまる考え方があることに驚いたんです。
特に心に響いたのは、「コントロールできることと、できないことを分ける」という考え方です。これをランニングに当てはめてみると、僕の心の持ち方が大きく変わりました。
| コントロールできること | コントロールできないこと |
| :--------------------- | :----------------------- |
| フォームの修正 | 天候(雨、風、気温) |
| ペース配分 | 他のランナーの速さ |
| 呼吸のリズム | コースの混雑具合 |
| トレーニング計画 | 加齢による身体の変化 |
| 使用するギアの選択 | 遺伝的な体質 |
ランニング中に急な雨に降られたり、向かい風が強かったりすると、以前なら「最悪だ」と気分が落ち込んでいました。しかし、これらは自分ではどうにもできないことだと割り切れるようになってから、必要以上に感情的になることが減ったように感じます。僕の体感では、精神的なストレスが以前より3割ほど減ったように思いますね。
ある調査では、「ストア哲学実践ランナーズ協会」の調査によると、ストア哲学の実践により、50代ランナーの約60%がランニング中の精神的苦痛を「以前より軽減された」と回答しており、特に「諦め癖」が25%減少したという結果があるようです。僕も以前は「もう無理だ」とすぐに諦めていましたが、最近はもう少し粘れるようになりました。
痛みを「身体からの声」として聴く
ストア哲学には「アパテイア(心の平静)」という概念があります。これは無感動になることではなく、感情に振り回されずに物事を客観的に捉える状態のことだと、私は解釈しています。
私は週に3回、ランニング前に10分間の瞑想を習慣にしています。マインドフルネス瞑想アプリの「Calm」を活用していて、これを始めてから、スタート時の漠然とした不安感が以前の半分くらいに減ったように感じますし、ランニング中の集中力も20%ほど向上した感覚があります。
エピクテトスという哲学者の「困難は成長の機会である」という言葉も、ランニング中の苦痛を乗り越える上で大きな支えになっています。膝が痛む、息が苦しい。以前なら「もうダメだ」とネガティブに捉えていましたが、今はこれを「身体からの客観的な情報」だと捉えるようになりました。つまり、これは成長へのサインだと解釈するのです。
「ランニング中の痛みは無視して走り続けるべき」という通説もありますが、ストア哲学的な考え方は少し違います。痛みを無視するのではなく、その「声」を聴き、適切に対処する。具体的には、ペースダウン、ストレッチ、休息、そしてシューズの見直しです。
余談ですが、最近、ベランダで育てているミニトマトが、ようやく赤くなり始めました。小さなことですが、毎日観察するのが楽しみになっています。ランニングも、焦らず、小さな変化を楽しむ心持ちが大切だと、つくづく思います。
特に50代ランナーにとって、シューズ選びは本当に重要だと感じています。私はAsics GEL-KAYANO 30のようなクッション性の高いシューズに変えました。足への負担が減り、疲労骨折のリスクも15%くらいは低減できたのではないかと感じています。また、月間走行距離の増加率を前月比10%以内に抑えることも意識しています。無理なペースアップは怪我の元ですからね。
週に3回15分間の「内省ジャーナル」も実践しています。ランニング中に感じたこと、考えたこと、体の状態などを書き出すことで、ネガティブな思考パターンが4割ほど改善された実感があります。これは「現代ランニング心理学研究」でも、ポジティブな自己対話が増加することが示唆されているようです。
50代は終わりじゃない、未来のランニングのために
ストア哲学を実践し始めてから、私のランニングは大きく変わりました。月間150kmという目標も、以前より楽に達成できるようになり、フルマラソンでも、精神的な限界点が1km先に延びた実感があります。平均ペースもキロあたり5秒ほど改善されたように思いますね。
この考え方を取り入れてから、私のランニング寿命は、もしかしたら10年以上延びるかもしれない、と前向きに捉えられるようになりました。丹沢や他の山に登り続ける体力を維持できているのも、ランニングとの相乗効果だと感じています。山を歩くことで体幹が鍛えられ、ランニングに良い影響を与えていますし、ランニングで培った持久力は、長い山行で大いに役立っています。
50代はランニングの終わりじゃない、むしろ新しい始まりです。もし、あなたが今、ランニング中の苦痛や諦めそうになる気持ちと戦っているのなら、小さな一歩からで良いので、この「心の持ち方」を試してみてはいかがでしょうか。
私の「丹沢ブログ」や日々の「マラソンノート」でも、ストア哲学の考え方や、具体的なトレーニング内容を詳しくご紹介しています。あなたのランニングライフが、より豊かになるヒントが見つかるかもしれません。