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わし、大橋まさる、60歳。元新聞記者で、今はフリーで筆を走らせとる。大阪の路地裏で、毎日「うちらの暮らしにどう関係あるんか?」っちゅう目線で世の中を見とるわけや。
最近はXっちゅうもんが流行っとるらしいな。なんや、毎日色んなもんがトレンドになるんやと。便利なんやろけど、どうもあのパッと変わる流行りもんには、ついていかれへん。でもな、それでも「うちらの生活に役立つおもろい知恵」が隠されとるかもしれへんから、ちょいと覗いてみたんや。
デジタルの波紋、路地裏の八百屋で思うこと
午前10時、十三の賑やかな商店街。わしが行きつけの八百屋の店主(62)が、顔をしかめてボヤいとった。「最近の電子マネーはややこしくて敵わん。お客さんによっては、こっちが何がなんやら…」。そりゃそうやろな。わしも最初はよう分からんかった。
そこで、わしは自分のスマホの画面を見せながら言うたんや。「親父さん、要は昔の回数券が形を変えただけやで。昔は銭湯行くのに回数券買うたやろ?あれと一緒や」。すると店主、急に顔をパッと明るうして、「なんや、そういうことか!」と膝を打ったわ。お礼や言うて、ナスを1本おまけしてくれた。こういう「人間味」が、デジタルっちゅうもんにはなかなか出せへんのやな。
Xで見た「吉野家ドラクエウォーク」っちゅうのも、結局はあの回数券と一緒やろ。ゲームと牛丼をコラボさせて、客にポイント貯めさせて、また来てもらう。新しい客寄せの仕組みや。わしらの時代で言うたら、景品付きの菓子買うて、シール集めてたのと、本質は変わらんのちゃうか。
変わらんもん、変わるもん
Xのトレンドには「うどんの日」っちゅうのがあった。7月2日は香川県が定めた日らしいな。昔、農作業が一段落する半夏生の時期に、新麦でうどん打って、手伝ってくれた皆に振る舞ったっちゅう話や。ええ話やないか。デジタルがどんなに進んでも、こうやって皆で食卓を囲む「人間味」っちゅうもんは、きっと変わらんのやろな。
「めざましディズニー」っちゅうのもあったな。テレビでディズニーランドの新しいアトラクションとかグッズを紹介しとるらしい。華やかで夢のような話やけど、テレビの向こう側で、どれだけの人が本当にその「夢」を掴めるんやろか。庶民の目線で言うたら、やっぱり「うちらの生活に関係あるんか?」っちゅう疑問は残る。夢は大事やけど、足元もちゃんと見とかんと。
現代の食と遊び、そして孫のタンポポ
「バーミヤンの冷やし麻辣湯」もトレンドになっとった。シビれる辛さの冷たい麺やと。暑い夏にはええんやろな。わしも大阪の市場で、魚屋のおっちゃんと「AIで客は増えるんか」っちゅう話をしたことがあるんやけど、どんなにデジタルが進んでも、食の「旨さ」とか「体験」っちゅうもんは、人の五感に訴えかけるもんや。市場の活気や、親父さんの手作りの味。そういうもんが、どこまでデジタルに置き換えられるんやろか。
そして、「リズム天国」の新作が発売されたっちゅう話。ゲームやけど、音楽に合わせてボタン押すっちゅう、単純やけど奥深いもんらしい。
夕方5時前、居間の座椅子で5冊目の専門書を読んどったら、保育園帰りの5歳の孫が「じいじ、これあげる」と、少し潰れたタンポポの手向けをくれたんや。わしはそれを、読んでた紙のページに挟んだ。デジタル画面では決して味わえへん、どこか懐かしい昭和の匂いが指先に残った。
ゲームもデジタルやけど、リズムっちゅうもんが、人の心に直接響くもんやとしたら、それは孫がくれたタンポポと、どこか通じるもんがあるのかもしれへん。形は変わっても、人の心に温もりや喜びを与えるもん。
結局、Xでどんなに新しいもんが流行ろうと、うちらの生活で本当に大事なもんは、そんなに変わらんのやないか。八百屋の親父さんの笑顔も、孫がくれたタンポポも、全部「人間味」っちゅうもんが根っこにある。わしはこれからも、この「人間味」を忘れんと、世の中のおもろい知恵を探し続けていくで。