SNSで、税理士との面談をいかに効率的に進めるか、という議論を見かけた。正直、他人事ではない。うちもそろそろ子供たちの小学校でPTA役員決めの時期だし、ああいう面倒な事態は避けたいものだ。だが、税理士との面談は会社経営の根幹に関わる。これは戦略的にいくしかない。

30分面談を制する準備

税理士との面談時間は、初回も定期的なものも大抵30分から1時間と限られている。この短時間で最大限の成果を出すには、事前の準備が全てだ。何も準備せずに「プロなんだから何でも聞いてくれるだろう」と丸投げするのは、時間の無駄でしかない。実際、掲示板などでも「税理士に呆れられた」「ヒアリングだけで終わってしまった」という阿鼻叫喚の声は後を絶たない。

未確定勘定の洗い出し

まずやるべきは、クラウド会計ソフトの「freee」や「マネーフォワード」で発生している「未確定勘定」を洗い出すことだ。例えば、15万円分の出金があるが、何に使ったか不明、といった項目。これを具体的な金額としてリストアップする。税理士は数字のプロだが、その数字の背景にある「なぜ?」を説明するのは我々の仕事だ。

売上変動の予測を添える

さらに重要なのは、昨年度の売上から今年度10%以上の変動が見込まれる場合、その予測数値をシートの最上部に記載することだ。これだけで税理士は会社の状況を瞬時に把握できる。我々の目的は、単に経費の相談だけでなく、将来的なタックスプランニングや、ひいては次世代への事業承継も見据えたアドバイスを引き出すことだからな。そのためには、税理士の思考を最短で深掘りさせる工夫が必要だ。

質問シートの効用

A4用紙1枚に質問を3つ程度に絞り込んだ「質問シート」を作成し、事前にメールで送付しておく。これだけで面談時間を約20分短縮できる。その短縮された時間を、より深い節税アドバイスや、配当収入を最大化するポートフォリオ再編に向けた相談に充てられる。

余談だが、最近、自宅の庭の手入れをサボっていたら雑草がすごいことになっていて、週末にでも一気に片付けないと、と焦っている。こういう「後回し」は投資でも致命的だとつくづく思う。税理士への連絡も同じで、期日が迫っているのに「まとまった時間がない」と先延ばしにするのは愚策だ。

まずは一歩から

正直なところ、今は日々の業務に追われて、まとまった1時間すら確保するのが難しい状況だ。「freee」の画面を見ても、どの数字や勘定科目が間違っているのか、何を質問すればいいのか、言語化すること自体が難しい。だが、子供たちへの金融教育、そして将来の資産承継という重いテーマを考えれば、ここで立ち止まっているわけにはいかない。

まずは、未確定勘定の具体的な金額をノートに書き出すことから始める。たったそれだけでも、思考は整理されるはずだ。机上の空論で終わらせず、具体的な初動を踏み出す。それが、相場で生き残るための、そして経営者として家族を守るための冷徹な教訓だ。