Sunoの2mix帯域ぶつかり解消術

Sunoの2mix帯域ぶつかり解消術

「AIが作った曲、メロディは最高やのに、なんでこんなに音がこもってまうんやろ」と、深夜の作業部屋で頭を抱えたことはありませんか。
世間ではAIで誰でも神曲が作れるなんて簡単に言われてますけど、実際に吐き出された音を聴くと、まるで泥のスープみたいに濁っていて他人に聴かせるのが恥ずかしくなることも少なくないはずです。

泥のスープの罠

Sunoでめちゃくちゃカッケー曲を引き当てた瞬間の絶頂感から一転、スピーカーから流れるその音質の悪さに冷や水を浴びせられたような絶望を覚えるクリエイターは本当に多いようです。
生成された2mix(ステレオトラック)は、ボーカルと伴奏の周波数帯域が中でぐちゃぐちゃにぶつかり合っている可能性が考えられます。

せっかくの神メロディが、いかにも「AIで作った安物」というチープな質感のせいで台無しになってしまうのは、ものすごく悔しいものです。
このままAIに作らされたままで終わるのか、それとも人間の手で極上の音に調教するのか、ここからがクリエイターの腕の見せ所かもしれません。

周波数の戦場

まずはDAWにその濁った2mixを放り込んで、衝突している帯域に容赦なくメスを入れていく作業から始めます。
Sunoの音源で最も激戦区になりがちなのが、200Hz〜500Hzのローミッド(中低音)と、2kHz〜4kHzのハイミッド(中高音)のあたりだと推測されます。

この200Hz〜500Hzはボーカルの温かみや基音を司る場所ですけど、オケの楽器も密集しやすいため、ここが詰まると一気に音がこもって聞こえる原因になり得ます。
また、2kHz〜4kHzは歌声の「抜け」や倍音に直結する重要エリアです。

アナライザーを凝視しながら、耳を研ぎ澄ましてピンポイントEQを適用し、不快に膨らんでいるポイントをわずかに削り落とすだけでも、埋もれていた歌声の輪郭がじわじわと浮き上がってくる感触が得られるかもしれません。

空間の横領

中央に居座るボーカルのスペースを劇的に確保するために、M/S(Mid/Side)処理を仕掛けるのが次の強力な一手になりそうです。
ステレオ音源の真ん中(Mid)と端(Side)を分解して、サイド側の特定の帯域をコントロールすることで、センターの歌声を一切削ることなく、音像を横に広げられる可能性があります。

さらに、ダイナミックEQやマルチバンドコンプレッサーを導入したダッキングの設定を試してみる価値は十分にあります。
これは、ボーカルの声が鳴ったその瞬間だけ、オケの被る帯域を自動的に一瞬だけ凹ませるという自動追従の罠のような技術です。

ノブを慎重に回し、狙い通りにオケの帯域がシュッと逃げて中央がぽっかり空いた瞬間、まるで視界がパッと開けるような優越感に浸れるかもしれません。

悪魔の歪み

最終手段として、AIによるステム分離ツールを使って、一度ボーカルとインストにバラバラに引き裂いてしまうアプローチも考えられます。
ただ、2mixから無理やり引っこ抜いた素材には、独特のシュワシュワした耳障りな音ノイズ(アーティファクト)が残ってしまうのが厄介なところです。

そこで、その剥ぎ取られた歌声に対して、あえてサチュレーションを薄く噛ませて心地よい歪みを加えてみるのが有効かもしれません。
ノイズを綺麗に消し去るのではなく、倍音の歪み成分で包み込んで色気に変えてしまうことで、オケと再び混ぜ合わせたときに驚くほどの馴染みの良さを見せることがあります。

すべての処理がカチッと噛み合ったとき、こもっていたあの音が嘘のようにクリアな音圧と分離感を放って咆哮し始める、脳汁が溢れ出るような快感は何物にも代えがたいものです。
今後もこのAI音源のハック術については、さらに深いアプローチを継続してチェックしていきたいと考えています。

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