
「山手線の全駅を、自分の足で歩いて巡る」。そんな一見無謀とも思える挑戦が、東京にはあります。それがチャリティーイベント「東京ヤマソン(Tokyo Yamathon)」です。先日、このイベントにエントリーし、ゼッケンを受け取りました。フルコースとなると、選ぶルート次第で約38kmから44kmにも及びます。フルマラソンとほぼ同等の距離を、舗装された都会の道を歩き続ける。この挑戦に向けて、今まさに準備を進めているところです。
なぜ「歩く」イベントに惹かれるのか
普段、トレイルランニングや登山を楽しんでいる私ですが、山道と都会の舗装路を歩くことは全く別の筋肉を使います。山であれば登り下りの変化がありますが、街歩きは平坦な道が延々と続くため、足裏への衝撃が一定箇所に集中しやすく、実は山よりも足のトラブルが起きやすいのです。
今回、このイベントへの参加を決めた理由は、単なる体力作りだけではありません。日常的に利用している山手線の駅を、あえて「歩いて」つなぐことで、普段の生活圏を全く違う視点で見つめ直せるのではないかと考えたからです。また、チャリティーという目的があることで、一人で黙々と走るのとは違う、チームで励まし合いながらゴールを目指すという一体感も大きな魅力です。
40kmを歩き切るための現実的な判断軸
初めて長距離のウォーキングイベントに挑む際、多くの人が陥りやすい罠があります。それは「気合だけで乗り切ろうとすること」です。しかし、40kmという距離は、準備不足だと確実に後半で足が止まります。私が実践している、あるいは検討している準備のポイントをいくつか共有します。
- シューズ選びの再考 普段のランニングシューズはクッション性が高いものを選びがちですが、長距離ウォーキングでは「安定感」が重要です。足知人でくる後半を見越して、少しだけ余裕のあるサイズ感のものを選び、靴下は摩擦を軽減する厚手のスポーツ用を準備しましょう。これだけでマメができるリスクを大幅に減らせます。
- ルート選定の戦略 ヤマソンはコースが固定されていません。最短距離を狙うのか、それとも少し遠回りでも歩きやすい道を選ぶのか。これは非常に重要な戦略です。信号待ちの回数や、コンビニの多さ、トイレの場所を事前に把握しておくことは、精神的な余裕に直結します。特に後半の疲労困憊した状態で迷うのは致命的です。
- 「歩き方」の工夫 ずっと同じ歩き方をしていると、特定の筋肉が悲鳴を上げます。時折、歩幅を変えたり、意識的に姿勢を正したりすることで、使う筋肉を分散させることが完走への近道です。また、こまめな水分補給と、エネルギー切れを起こす前の補給食摂取は、山登りと同様に必須です。
挑戦を楽しむために
もちろん、膝の調子や当日の体調次第では、無理をしないという判断も必要です。過去にトレイルランニングの大会で学んだのは、「自分の限界を知り、その日のコンディションに合わせて調整する」ことの重要性です。ヤマソンも同様に、タイムを競うこと以上に、仲間と無事にゴールまで歩き切るプロセスそのものを楽しみたいと思っています。
もし、皆さんも何か新しい挑戦を考えているなら、まずは「自分の足でどこまで行けるか」を試すイベントに参加してみてはいかがでしょうか。普段見慣れた景色が、自分の足で踏破した瞬間に、全く違った輝きを放って見えるはずです。さあ、2026年10月の開催に向けて、まずは週末のウォーキングから調整を始めていこうと思います。