朝の45分が問題だ
NHK、日経、朝日、それに地方紙。フリーになってからも続けているこの巡回が、今や習慣というより儀式に近い。でも正直なところ、この45分で読んだ内容のうち、その日の原稿に直結する情報は半分もない。
新聞記者を30年やってきた。情報収集の「型」は持っているつもりだ。でもその型が、逆に足を引っ張っている可能性は否定できない。
余談だが、昨日スーパーで鯖の味噌煮が半額になっていて2パック買い込んだら、帰宅後に妻から「また」と一言言われた。習慣と言い訳は似ている。
AIに任せる、という抵抗感
同業の知人から、SmartNews・NewsPicks・Perplexity AIの3つを「ちゃんと比べてみたら面白いんちゃうか」と言われた。
正直、気が進まなかった。30年以上かけて磨いた「どのニュースが重要か」を嗅ぎ分ける勘を、アルゴリズムに丸投げするのは職業的に後ろめたい。でも「便利かもしれない」と思っている自分がいるのも事実で、その矛盾に少し苦笑いした。
メディアの構造が変わっているのは、感覚でわかっていた。 ニュースアプリの利用者が増え、大手ポータルが凋落し、AIがキュレーションを担う時代になってきている。問題は、それが記者の仕事を補うのか、置き換えるのかという点だ。そこが引っかかっている。
記者の目で測る基準
私が気にするのは時短だけじゃない。要約の精度が問題だ。
AIが記事を圧縮する過程で、数字や固有名詞がすり替わるようであれば、それはニュースじゃなくてフィクションだ。記者として、そこは妥協できない。
もう一つ、政治的な偏りの問題。「AIキュレーションは偏る」という話をよく耳にするが、本当にそうなのか。3つのアプリで同じ政治ニュースを引っ張って、自分の目で確かめてみようと思っている。数字で測れるものは測る。それだけだ。
今週から始める
SmartNewsは無料、NewsPicksは月1,800円のプレミアムプラン、Perplexityは無料で使える。コストも含めて判断したい。
毎朝同じ条件で使い比べる。「60代にはスマホアプリは難しい」という話もよく聞くが、それも使ってみてから言う話だ。使う前から決めつけるのは記者の仕事じゃない。
ぼんやりと「いつかやってみよう」と思っていたのが、今日やっと「今週から始める」に変わった。結論はまだない。でも、動き出すことにした。
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