夕方のスーパーからの帰り道、ふと見上げた空は、少しだけ、いや、随分と、重たかった。レジ袋の重みが腕にじんわりと食い込むたびに、この先の自分の暮らしを、そっと指でなぞるような気持ちになる。

47歳。パート。別居中。娘はまだ学生。
この歳で、もう一度、自分だけの足で立ちたいって、ずっと思ってる。
でも、現実って、本当に厳しい。

ビズリーチに無視されて、私は梅田スカイビルを見上げた

大手転職サイトに登録しても、まるで透明人間になったみたいだった。送った履歴書は、機械的に「年齢」というフィルターで弾かれていく。ポロポロと、心の中に小さな砂が落ちていくような焦燥感。「ああ、私、もうスタートラインにも立てないんだ…」そんな気持ちで、梅田の街を歩くたびに、いつも梅田スカイビルを見上げてた。あの、空にそびえる建物みたいに、私ももっと高く飛べたらって。

でも、その足は、どうしてもハローワーク梅田に向かうのを躊躇してた。「暗い」「待たされる」「ブラックばかり」…そんな噂ばかりが耳に入ってきて、なんだか足取りが重い。実際に行ってみると、やっぱり待合室は、独特の空気が漂っていた。30分、いや、1時間以上も待つのはザラ。「ここで、本当に私の人生、変わるのかな…」って、胸の奥がぎゅーっと締め付けられるような息苦しさ。

「月給25万〜40万」の罠と、冷徹な15分のマニフェスト

やっと呼ばれて、案内されたのは「ミドル・シニア応援コーナー」。なんだか、その響きだけで、胸がちくりと痛む。相談員さんの前に座って、求人票を眺める。「月給25万〜40万」…この幅、すごく怖い。未経験の私じゃ、きっと最低の25万円スタートなんだろうなって、頭の中で電卓がはじかれる。それじゃ、娘との生活、どうなるんだろうって、不安がじんわり広がる。

だから、私は心を決めた。「すみません、相談時間は 1回15分 でお願いします」と、最初にきっぱり伝えた。そして、求人情報だけじゃなく、もっと知りたいことがあるって。「この会社の 過去3ヶ月間の応募人数実際の採用人数 のデータ、教えていただけますか?」相談員さんが少し驚いた顔をしたけど、私はもう、感情に流されてる場合じゃない。数字は嘘をつかない。この冷徹なデータこそが、私の次の一歩を決める羅針盤になるから。

毎週火曜日、検索窓に打ち込む「27」の暗号

ハローワークはブラックばかり、なんて、もう言わせない。私は自宅に帰って、ハローワークインターネットサービスを、まるで宝探しみたいに隅々まで探した。毎週火曜日。この曜日は、新しい求人がたくさん更新される日だって、こっそり教えてもらったの。

検索窓に打ち込むのは、たった二つの条件。「登録14日以内」、そして 「求人番号の上2桁が27」。「27」は、大阪府内の求人を示す暗号。この組み合わせで絞り込むと、大手サイトには出てこないような、地元の隠れた優良企業がぽろぽろと見つかる。自己資本比率60%超の、堅実な黒字中小企業。「え、こんな会社、あったんだ!」って、毎週20社くらい、ワクワクしながらリストアップしていく。知らない世界が、パソコンの画面の向こうに広がっていく感覚が、たまらなく面白い。

あ、そうそう、全然関係ないんだけど、この前、娘が作ってくれたキャンプ飯が、お店みたいに美味しくて感動しちゃったの。私、普段料理はするけど、ああいうセンスは娘の方が上かもって、ちょっと悔しいけど嬉しかったりして。🌿

45歳の壁を、国の持参金でぶち破る

民間エージェントでは、「45歳の壁」って言われて、書類選考通過率は5%にも満たなかった。まるで、私の人生はもう、ここで終わりだって言われたみたいで、胸が苦しかった。でも、ハローワークには、まだ私を応援してくれる制度があるって知ったの。「特定求職者雇用開発助成金」。この制度を使っている企業は、私みたいな年齢の未経験者でも、採用に前向きになってくれる傾向があるんだって。実際に、面接確約率が30%近くまで跳ね上がることもあるらしい。

「まだ、私、戦えるんだ…!」って、じんわりと力が湧いてくる。求人票の「産業分類コード」を調べて、大阪府の企業データベースを照合すると、ネットには載っていない隠れた優良企業が、大阪市内に約1,200社も眠っているって聞いて、もう、目がキラキラしちゃった。

このデータと、私の足で稼いだ情報で、きっと自分らしい再スタートを切れるはず。焦らなくていい。少しずつ、私のペースで。だって、一人で生きていける自分になるって決めたんだもん。そのために、自分の頭で考えて、自分の足で一歩を踏み出す。それが、今の私にできる、一番大切なことだから。☕️✨

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